自分ごとの政治学 / 中島 岳志

わかったようでわからない、政治の「右」と「左」、「大きな政府」と「小さな政府」、「民主主義」と「立憲主義」、もやもやしていたそれらについて、自分なりに考えるきっかけをくれる政治の入門書です。

国会においても、地方議会においても、議席数が示す「多数決」という考え方は避けて通ることができません。ただ、本著が示すのは、たとえ多数決で賛成とされた意見だったとしても、これまで人間が、日本人が積み重ねてきた努力の成果である憲法の礎を踏み躙ってはいけないということでした。

賛成多数が取れれば、何を変えてもいいわけではない。この国に生きる一人として、それぞれが大切に思う家族や暮らしや社会があって、それを守るための根っことなる考えを、しっかりと持つ必要があることを感じさせてくれます。

未来を生きるためには、変わり続ける必要があります。個人が尊重され、多様な価値観が受け入れられる必要があります。政治がそれらを実装するのは、まだまだ時間がかかるかもしれません。ただ、私たちひとりひとりが「よしあし」について考え、そのスコープで政治家ひとりひとりに対して判断するようになれば、選挙そのものがわたしたちの「よしあし」を反映させたものになるように思います。

何を変えて、何を守るか、それが私たちにとって、日本にとって何を意味するかを、私たち目線で示していただける政治家を、私たちで選んでいかなければいけないと強く感じさせてくれる1冊でした。

CENTRE ■新栄の本屋+カフェ■

『CENTRE』は新栄の新しい本屋です。ひとりひとりの変革を支えることをテーマに、「もっと知りたい、もっと学びたい」という知的好奇心を刺激する書籍が、併設のカフェと共にお楽しみいただけます。