『ぜんぶ、すてれば』

著:中野 善壽


元寺田倉庫代表取締役社長の中野善壽氏が、”個の時代”で自立する生き方を切れ味よく語ります。


不確実で変化の激しい時代、情報過多でありながら、次々と進歩する技術により過去の事例には頼れない。

このような時代で生き残るには、どのような知識をもち、いかなる力を身につけなければならないのでしょうか。


「何も、必要ありません。ぜんぶ、捨てればいいんですよ」


本著は、片付けや物を捨てるコツを紹介する断捨離本とは全く異なります。

ここで言う「捨てる」とは「人生におけるあらゆる執着を捨てる」ということ。こだわり、所属、人付き合い、過去、未来への不安‥。

不要なものを纏わず「日常の余白」を残すことで、今に集中することができ、やるべきことが明確になります。

今の自分を縛っている、捨てるべきものや思考がきっとみつかるはずです。


中野氏は、また読みたい本でもその時の新たな気持ちで読みたいから、という理由で読み終えた本も捨てるそうです。しかし、そのような中野氏の考えに反して、本著は大切に本棚に残しておこうと思わせてくれる一冊でした。


ぜひ、ご一読ください。

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