【書籍入荷】イスラム教再考 18億人が信仰する世界宗教の実相
イスラム教再考 18億人が信仰する世界宗教の実相
飯山 陽 (著)
本著は、イスラム思想研究者でありアラビア語通訳でもある著者が、日本国内で広く信じられてきたイスラム教についての「通説」を、一次資料であるコーランやハディースに基づきながら丁寧に検証していく一冊。
本書の出発点にあるのは、「日本のイスラム教に関する言説は世界的に見ても偏向している」という著者の強い問題意識です。「イスラムは平和の宗教である」「異教徒に寛容である」「過激派テロの原因は西洋社会にある」といった、日本の学者やメディアが繰り返してきた主張を、著者はコーランの原文やイスラム法学の解釈、各国の世論調査データなどを根拠に一つひとつ検証し直します。そのうえで、日本で流布してきた「穏健なイスラム教」像がいかに現実と乖離しているかを論じています。
取り上げられるテーマは幅広く、ジハードの意味、棄教者への扱い、ヒジャーブをめぐる自由の問題、LGBTや体罰・児童婚への態度、そして「イスラム教を怖いと思うのは差別か」という問いまで、現代社会で議論になりやすい論点が章ごとに掘り下げられています。著者自身もイスラム研究業界から批判を受けてきた経緯があり、最終章ではその構図についても率直に書かれています。
宗教の知識がなくても読めるよう平易な文体で書かれており、イスラム教についての基礎知識を整理しながら現代の国際情勢を考えたい方に向いている一冊です。
(by Rufus)
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