【書籍入荷】生命と非生命のあいだ 地球で「奇跡」は起きたのか

生命と非生命のあいだ 地球で「奇跡」は起きたのか

小林 憲正 (著)

本著は、アストロバイオロジーの第一人者・小林憲正氏による、生命の起源についての科学的解明に取り組んだ代表作です。天文学者フレッド・ホイルが述べた「生命が誕生する確率は竜巻が通りすぎた後にジャンボジェットが組み上がっている確率と同じ」という著名な問題提起から出発し、地球に生命が誕生したことが本当に「奇跡」なのか、それとも「必然」なのかという根本的な問いに向き合います。


本書の構成は、生命の材料がどのように化学進化によってできるのか、初期の研究者たちの誤りと発見、そして現在の圧倒的な支持を集める「RNAワールド仮説」がなぜ十分ではないのかを段階的に解説します。著者が提唱する「がらくたワールド」や「生命スペクトラム」といった新概念を通じて、非生命がいかにして生命へ移行するのかを探ります。隕石や宇宙塵の役割、地球外生命の発見が生命起源解明にどう繋がるかも示唆されており、思索は宇宙規模にまで広がります。


本書は、科学的根拠に基づいた論理的な展開が面白く、知的好奇心を刺激する内容として高く評価されています。難しくなりがちな題材ですが、つまずきやすい部分では繰り返し説明されており、初心者向けに丁寧に解説されているため、素人でも理解しやすいです。生命の起源や進化論に関心を持つ人、科学的思考を深めたい人、宇宙や地球外生命に興味を持つ人におすすめです。哲学的な思考を好む人にとっても、人間存在や宗教観をひっくり返しかねない命題が平易に解説されており、新たな視点を得られる一冊となるでしょう。一方で、現在進行形の発展途上科学を扱うため、すっきりとした答えに至らない部分も存在することは認識しておくと良いかもしれません。


(by Rufus)

CENTRE(センター)

新栄に店舗を構える、小さな図書館のようなブックカフェ。穏やかで落ち着いた雰囲気の中で、カフェメニューとともに読書や勉強・PC作業が可能です。電源・Wi-Fi有ります。オフィシャルサイトでは最新情報を発信しています。