CENTREの本棚から

4月も半ばを過ぎ、新生活にも落ち着きが感じられる頃かもしれませんね。

本日は、4月から新しいステージに入られた方も、そうでない方も、毎日の暮らしや職場や学校での自らの在り方を一度ゆっくりと顧みる意味でもオススメの書籍を、 私中村が #CENTREの本棚 からチョイスさせていただきました。


■お坊さんにならう こころが調う 朝・昼・夜の習慣

平井 正修(著

否応無しに多くの情報が溢れ、その取捨選択に迷うようになってしまった現代は、その情報が纏う不穏な響きに常に脅かされていると言えます。具体的に何とはわからないけれど、心が落ち着かない、ざわざわする。特定しづらく、かたちのないチリチリした思いを「不安」と呼ぶのかもしれませんね。

本著は、臨済宗国泰寺派全生庵住職である平井正修(ひらい・しょうしゅう)さんが書かれた、現代人がとくべつな坐禅や修行に行くことなく、こころの不安をしずめて心穏やかに過ごすための習慣を紹介するものです。

タイトルの「調う」とは、整理整頓の意味ではなく、「ほどよい加減、良い感じにすること」と捉えることができます。科学的なアプローチだけではなく、自分の心と習慣を見つめ、「良い感じ」にしていきたいですよね。


■ポジティブ・インパクト まわりにいい影響をあたえる人がうまくいく

ボブ・トビン(著

私は自らのお仕事の中で、自分の中だけで盲目的に完結していると思っていた時期もありました。でもそれは間違いで、自分の仕事は、隣の人かもしれないし、他の部署かもしれないし、社外の誰かかもしれないところへ常に影響を与えています。常に川は流れ、やがてお客様のところへ届きます。その過程に関わる私たちは、その川の流れをもっと良くしたいし、もっと大きくしたい。そしてお客様へ届く水の量を多くしたい。

それはすなわち、自分の仕事をよくすることと、その流れの中にいる誰かの仕事をよくすることは、全て繋がっているということだと考えています。

本著は、誰かを助けることは己を助けること、という考えのもと、ポジティブな影響を人に与えることが自分の人生を豊かにする源泉であることが書かれた方法論の書です。

こと仕事に関しても、「どれだけ仕事ができるか」は、「どれだけまわりへの影響力があるか」で測ることができると思います。人ひとりだけでできることはたかが知れています。目の前の人を起点に行動を考えてみることが、川の流れ全体を見渡すヒントになるかもしれませんね。


■「疑う」からはじめる。 これからの時代を生き抜く思考・行動の源泉

澤 円(著

「疑う」ということは、人を疑ったりとか、世の中を疑ったりだとか、そういったことではなく、対象に対しての自分の思考や考え方を疑う、ということが必要なのかなと思っています。

常に時間は流れていて、世の中は変化しています。人も変化しています。では思考はどうでしょうか。

「今までこうだったから、これからもこうしよう」ではなく、「今までこうだったから、これからはこうなるかも?だったらこれも考えられる?」が大切で、それで初めて時間の流れをイーブンになるのだと、お仕事をする上では思います。

本著は、自分自身でいつのまにか決めてしまっている当たり前を壊し、考えに考えて行動に写すことが書かれた、澤円さんの著書です。

間違うこと、人と違うことを恐れるのではなく、何も考えなくなることを恐れる。問題はきっとそこにある。もっとよいやり方はきっとある。今日も目の前に展開する仕事を、もう一度見直してみたいですね。


■IDEA FACTORY 頭をアイデア工場にする20のステップ

アンドリー・セドニエフ(著

アイデアは、量と質。それは疑問の数でもあり、既存のアイデアを知っている数でもあり、実験の数でもあり、それらを煮込む回数でもあると思います。

発明家であるとか、事業を始めるとか、そういった大きな話でもなく、私たちの目の前に転がっている仕事や、行き詰まっている問題に対するアプローチは、思いも寄らない解決策があるものです。それには、何度も何度も繰り返す思考と実験が必要です。

「アイデア発想は技術」「質より量」「完璧さより、たゆまぬ改善」本著は、これらのトレーニングにも似た考え方をメソッド化して、読みやすくわかりやすく解説してくれています。

いたってシンプル。大量の壁打ちを繰り返すことで、いつしか研ぎ澄まされたアイデアになっているはずです。私たちの仕事も、きっとそうです。もう一度、叩いて壊して、組み立て直してみませんか?


CENTRE代表 中村恭平

CENTRE ■新栄の本屋+カフェ■

『CENTRE』は新栄の新しい本屋です。ひとりひとりの変革を支えることをテーマに、「もっと知りたい、もっと学びたい」という知的好奇心を刺激する書籍が、併設のカフェと共にお楽しみいただけます。