【書籍レビュー】ハル・エルロッド / 朝時間が自分に革命をおこす 人生を変えるモーニングメソッド
ハル・エルロッド(著
朝時間が自分に革命をおこす 人生を変えるモーニングメソッド
私たちは、目覚めた瞬間から一日の流れに乗せられてしまいがちです。かたや、著者ハル・エルロッドは、自らの大事故・闘病体験を経て「朝を変えることで人生が変わる」と気づきました。
本書は、一見些細に思える「起きる時間」や「朝の習慣」を、人生を左右する選択肢として捉え直す提案から始まります。
“人生を変えたい”と願う人にとって、朝起きてからの30~60分は、静かに、しかし確実に“ゲームチェンジャー”となり得るのです。
本書の核心は、SAVERSというアクロニム(Silence, Affirmations, Visualization, Exercise, Reading, Scribing)に集約されています。
静けさで心を整え、肯定的な言葉を唱え、将来の自分を視覚化し、身体を動かし、知識を読み、書き出す。これらは個別に知られている習慣ですが、本書では「朝一番にまとめて行う意義」が丁寧に語られます。
時間も場所も特別でなく、“いま、ここ”から始められる設計になっており、習慣化のハードルを下げてくれます。
習慣化には時間がかかります。多くのレビューが、実践にあたっての継続の難しさを率直に語ってもいます。
それでも、著者は強調します――「遅すぎることはない」と。朝の習慣が整えば、自分自身の価値観や時間の扱い方も変わってきます。
日々の“気づき”や“選択”の積み重ねが、やがては行動の質を底上げし、人生そのものを少しずつ変える力になるのです。
読了後、ページを閉じたあとも「朝の時間が私のものになった」という実感が残る。
それこそが、本書が読者に贈る静かな革命です。
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